特集
EtherCAT
EtherCAT は、オーバーヘッドがなく、また多軸サーボモータ制御のような同時性が必要な制御や、複数のスレーブ同士で入力と出力のタイミングを合わせる同期技術も持っています。 また、一定周期でデータの送受信を行うサイクリック通信や任意のタイミングで任意のスレーブとデータを送受信するメールボックス通信があります。電産ではEtherCATマスターボード及びI/Oボードの開発、量産を行っています。
EtherCATは Ethernet の技術を応用したフィールドバスです!
EtherCAT は、ドイツのBeckhoff Automationが開発した物理層にEthernetと互換性のあるオープンなフィールドネットワークです。100Mbpsの高速な通信帯域を利用した低遅延で高効率の通信を特徴としており、装置や機器間をつなげるだけでなく、産業用製造装置内部をつなげる用途でも使用されています。最大で65,535台のノードと接続することができます。
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1. リアルタイム通信
EtherCAT は、オーバーヘッドがなく、また多軸サーボモータ制御のような同時性が必要な制御や、複数のスレーブ同士で入力と出力のタイミングを合わせる同期技術も持っています。 また、一定周期でデータの送受信を行うサイクリック通信や任意のタイミングで任意のスレーブとデータを送受信するメールボックス通信があります。電産ではEtherCATマスターボード及びI/Oボードの開発、量産を行っています。
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2. 処理性能が速い
100ノード1,000点に要するI/O更新時間は、わずか30マイクロ秒と高速です。従来のリアルタイム通信方式では、ソフトウェアによるプロトコル処理がオーバーヘッドになるため、このようなI/O更新時間を実現するのは困難でした。 また、ポーリングやタイムスライス方式の帯域利用率は約2%から5%に対して、EtherCATでは80%から97%と帯域を有効利用していることも処理性能が高くなる要因となっています。
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3. 経路の二重化が可能
EtherCATではスレーブの物理的な接続順は無関係であり、自由な順でEtherCATスレーブを構成することができます。ネットワークトポロジーはデイジーチェーンによるライン型が基本構成となりますが、スター型、リング型に対応できます。通信経路やスレーブ障害によるネットワーク全体のダウンを防止するために、リング型構成にして二重化を実現することが可能です。※電産ではオプションでの対応となります。
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4. 相互接続性を考慮
フィールドバスは、メーカーによって規格の解釈の違いにより、繋がったり繋がらなかったりなど問題がありました。EtherCATは、EtherCAT Technology Group (ETG)によって、機能要件や認証手順が管理され、相互接続の確認をすることができる仕組みが用意されています。
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5. EtherCATのアプリケーション例
EtherCATは、産業用ロボット通信や工作機械、半導体製造装置、計測装置など産業分野で多くの実績があるだけでなく、発電所設備や農業機械、アミューズメント装置など多くの分野で採用実績が広がっています。